新しいお父さん?新しいお母さん?

 離婚した父母は子に対して、こう伝えるべきです。

親が再婚するということはお母さん(お父さん)新しいパートナーができたということ。

子にとっては、これから家族を毎日支える(守る)養育親ができたということ。

実親の存在は今までもこれからも変わらない。離れていても子を守り、愛していることに変わりはないということ。

子にとっては、新たに愛されるべき人が増えたということを伝えるべきです。

 継親は義理の子の新しい親になる必要はありません。

自分を愛してくれる人は何人いたって良い

 離婚後、新たな異性と再婚する場合、「今日からきみのお母さん(お父さん)だよ」と、子どもから実親の面影を消し去ろう、亡き者にしようとするケースがありますが、これは子どもの福祉に適った方法とはいえません。

 「親は複数いる」「アディショナルペアレント(後から加わった親)」「実父は実父、継父は継父という個別の人間」という概念をとりいれた家族構築である事を教えることが大切です。

 今昔物語巻第二十「讃岐の国の女冥土に行きて其の魂還りて他の身に付く語第十八」でも、現世に4人の親を持つことになった子は両家から末永く大切にされ、幸せな人生を送って成長したとあります。

パッチワークファミリー

 パッチワークファミリーとは子連れ再婚家庭の一つの概念です。

再婚する男女に連れ子がいた場合、連れ子たちがカラフルな色の継ぎ接ぎ(Patchwork)に見立てる家族形態です。

 離婚した父母+同居親の再婚相手+新しい兄妹姉妹+別居親の再婚した相手+新しい兄弟姉妹+その背後にある親族が、つぎはぎのパッチワークのように繋がりあっていく家族形態です。

 

大切なのは、形じゃない。

そこに愛があるか否か。

離婚は次への幸せのステップであって、過去の相手を泥沼に陥れるためのものではありません。

離婚は夫婦の問題であり、親子の断絶を意味するものではありません。

無論、元パートナーが子どもと会ってくれないというケースもあるでしょう。

しかし子どもにその存在を悪く伝え、亡き者、もしくは悪者にする権利も義務も、監護親にあるわけがないのです。

子どもを本当に愛するならば、子どものため、未来永劫同じ失敗を繰り返さないためにも

子どものルーツを捻じ曲げないであげて下さい。

 

子どもは大人が思うより大人をよく見ています。

そして理解しています。

子どもが大人になったとき、笑顔で「今まで育ててくれてありがとう、大好きだよ」と言われたくない親なんていないと思います。

もちろん、子どもも同じです。

誰よりも愛し愛されたいと純粋に思って生きています。

そして、誰からも愛され育った子ども達が、本当の意味で自立し、大きく羽ばたけるのです。

 

今こそ、自分の生きる意味、役割を見つめなおしてください。

 

 思い出を積み重ね家族になっていく。パッチワークファミリーを目指しましょう。

誰の為でもない、あなたとお子さんのために。